2005年4月17日の並木

 今年の春はずいぶんとのんびりしているようで,この日の並木はさすがに雪はなくなったものの植物たちはまだまだ冬のよそおいでした。ようやくニワトコやカラマツなど葉が開き始めているものもありました。夏になると鬱蒼としてしまう並木の中ですが,この時期は見通しも良く日だまりもたくさんありました。

ニワトコ (接骨木・スイカズラ科)
 春比較的早い時期に葉が開きます。左の写真は開き始めたばかり,右はつぼみも見えます。新芽は食用になるそうですが,食べ過ぎは厳禁とか。
カラマツ (唐松・マツ科)
 ようやく少しだけ葉が開き始めたところでした。カラマツが萌え出す頃は日々の色調変化が大きく,春を実感でき,大変目を楽しませてくれます。
シュンラン (春欄・ラン科)
 もう少しで咲きそうな個体がありました。他の個体はまだ,つぼみをようやく出したばかりというものが多かったように思います。
 葉は常緑なので,ほとんど緑色のないこの時期の林床では大変良く目立ちます。
タラノキ (ウコギ科)
 “たらのめ”といえば山菜の王様ですが,和名はタラノキといい,左の写真ではその芽の出る前の様子です。枝が太く,トゲがあるので大変特徴的です。比較的明るい場所を好み,林縁などに多く見られます。この日はまだまだ堅く閉ざされたままでした。
ハリギリ (針桐・ウコギ科)
 上のタラノキと同じ仲間で,同様に新芽が食用になります。結構おいしい(大人の味とか)と聞きますが,残念ながらまだ食べたことがありません。タラノキ同様するどいトゲがあります。別名“センノキ”ともいい,林業関係では,このように呼ばれることが多いそうです。